【経営戦略】成功する経営者の心がけ

先日、ある建設業界の社長さんと会談してきました。その社長の会社は大手ハウスメーカーの業務を主に請け負っています。2008年~2009年はリーマンショックの影響で一般の企業はどこも大打撃を受けました。特に自動車業界や不動産、建設関係はほとんどの会社が減収減益となっています。そんな中で、この会社は収益が全く落ちていません。そして、大手ハウスメーカーが掲げる目標数字も断トツで達成しています。その社長さんに経営の極意を聞きました。

社長いわく、何も特別なことはしていない。普段の心がけが大事なんだと。今が不況だからどうこうではなく、不況の状態の中にいるならその状態が当たり前だと思って行動しなければならない。売り上げが落ち込む会社の多くは景気のせいにして自助努力が足りないんだとおっしゃっていました。

よく経営管理の本や教科書に、「不況期はそれが当たり前だとして経営体質を強化する時期です」なんて書いてあります。社長はその教科書を読んだわけではありませんが、その経営センスで自然と教科書にのるようなことを実践していとても良い例だと思います。

さらに社長が大手ハウスメーカーの関係会社の集まる集会で講演されたときに「あなたは個人で年賀状を出していますか?」と聴講者に問いかけた時に半数の人は出していなかったそうです。出していると答えた人の中でも50枚以上出している人はわずかだったそうです。社長は毎年150枚以上の年賀状を会社とは別に個人で出しているそうです。なぜでしょう?
社長いわく、人と人とのつながりで信頼を築くのがもっとも重要なんだと。たかが年賀状、されど年賀状。年賀状も出さない経営者が、不況で売り上げが上がらないのは当たり前だと。年賀状を出すという基礎的なことから人と人の信頼がうまれ、それがめぐりめぐって自分に返ってくるんだということでした。

不況だからああする、こうするではなく、日常の基本的なことから怠けずに実践していれば社長のように不況も吹き飛ばすような経営ができるのでしょう。今回社長のお話を聞き、教科書に書いてあるような基本的なことでも実践していない経営者はたくさんいる、そんな中で普段から基本的なことを怠らずに実践していれば、自ずと成功につながるんだということ痛感しました。

大変参考になるお話だったので今回掲載させていただきました。

あおいマネジメントサービス
代表 森崎和敏