厚生労働省が毎月実施している「毎月勤労統計調査」の2009年全体結果が発表されました。総実労働時間は月平均144.4時間で前年比2.9%減、現金給与総額は月平均31万5,164円で前年比3.9%減となりました。この数字は、1990年の調査開始以降で最大の減少率です。所定外給与も1万6,672円と前年比13.5%減となり、労働時間の減少による時間外労働手当の減少が影響しています。(詳細はこちら⇒毎月勤労統計結果)
平成のITバブルと言われる景気回復期は過重労働の見直しや、ワークライフバランスという言葉に象徴される労働時間の見直しがしきりに叫ばれていました。しかし、皮肉なもので不況に陥ったことが原因で労働時間が大幅に減少したため、労働者の意識が不況からの回復に傾き、過重労働やワークライフバランスのことは忘れ去られている感じがします。
ただ、この時期をプラスにとらえ、労働時間管理体制を強化して労働時間の適正化をおこなえば、景気の回復時に必ず役に立つでしょう。時間的に余裕があるならば、やれることを実践して企業体質を強化したいですね。
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