★高まる労働時間管理の重要性
近年、労働時間管理の重要性が年々高まっています。その理由としては、以下のことがあげられます。
◎過重労働によるメンタルヘルス労災の増加およびそれに対する政府の取り組み ◎サービス残業解消に向けた政府の取り組み ◎時間外労働の削減に向けた政府の取り組み(法改正、監査強化など) ◎労働時間が問題となる裁判の増加 ◎コンプライアンスやCSRの重要性が増したこと |
例えば、近年労働時間が問題となった裁判例として有名なのがマクドナルド事件です。今まで店長は管理監督者に該当するとして、店長に残業代を支払っていなかったマクドナルドに対して残業代の支払い命令が下されました(労働基準法の管理監督者には残業代の支払い義務が生じない(後のブログで詳述))。その他にも岡部製作所事件があります。
日本マクドナルド事件 (H20年1月28日東京地裁判決) |
マクドナルドの「店長」が、自分たちは労働基準法上の「管理監督者」に該当しないとして、残業手当の支払いを求めた裁判。「店長」の訴えを認め、日本マクドナルドに対し、未払い割増賃金の約503万円と付加金約252万円の合計約755万円の支払いを命じた。訴訟費用は折半負担。 |
岡部製作所事件 (H18年5月26日東京地裁判決) |
営業開発部長の職にあった原告が、(1)賃金の不当減額と(2)休日出勤に対する割増賃金不払いについて割増賃金と付加金の請求をおこなった事案。「営業部長」の訴えを認め、(1)について309万5,233円、(2)について40万9,149円の支払いを命じた。訴訟費用は折半負担。 |
政府の取り組みについての例をあげますと、平成21年度から特別条項付き36協定を提出した場合は、労働時間の管理体制に関するアンケートを求められるようになりました。平成22年の労働基準法の改正では月60時間以上の時間外労働をした従業員に対して5割増し(通常は2割5分増し)の割増賃金の支払いが必要になります(中小企業は猶予期間あり)。今まで以上に、企業は労働時間管理を適正におこなっていく必要があります。そこで、あおいブログでは、労働時間管理について解説します。
※労働時間関係の解説は以下参照ください。
1.高まる労働時間管理の重要性 2.法定労働時間と所定労働時間 3.時間外労働の基本 4.割増賃金 5.休憩の基本 6.休日の基本 7.振替休日と代休 8.労働時間・休憩・休日の適用除外 9.名ばかり管理職 10.年次有給休暇の基本 |
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代表 森崎和敏